ダイレクトレスポンスマーケティングで音楽業界に恩返しを誓う!
たけやんこと、永田武です。
さて、
連夜お届けしているSHOW-KA物語。
今日も続きをどうぞ。
お好きなところからどうぞ
FESTA SHOW-KAのイベントで、
我々がやることは山のようにあった。
『若者には、時間と熱意はあるが、お金がない!』
というのがIさんのモットーで、
とにかく『手作り』と『お願い』だった。
ポスターを手書きで作っては、
街の商店街などに貼らせてもらったり、
テレビや雑誌などの宣伝費もあるわけなく、
何人かで駅前にギターとチラシを持っていって、
その場でチラシ配りをしながら歌ったり。
その中でも私は、
生まれて初めて親に借りたスーツを着て、
会社やお店にスポンサー協力として、
イベントの趣意書を持って回ったりもした。
今考えると、宣伝や協賛集めなど、
イベント運営のためなら当たり前のことだが、
当時の私にとっては、全てが新鮮だった。
スーツを着て会社に行くという、
当時の学生では考えられない非日常が、
とてつもなく刺激的だったし、
背伸びをして大人の世界に入った気持ちになっていたのだろう。
気が付けば私は毎日のように事務所に通い、
ヒマがあればギターを持って宣伝に行き、
同世代のスタッフと遅くまで語り明かした。
時には、Iさんをはじめとした、
年上の中枢スタッフと意見のぶつかり合いもしたし、
自分たちの思い通りにいかないことに、
悔し涙を流したりすることも。
とにかく、熱い夏だった。
自分の居場所は自分で創る。
本当のアソビってこういうことか。
それを知った夏だった。
そして、
FESTA SHOW-KA当日。
JR武生駅の前に創られた広場には、
自分たちが想像する以上の人が訪れた。
ステージでは地元のバンドが出演し、
フリーマーケットや、食べ物露店など、
まさに『祭り』というべく空間だった。
ステージ歌う人たちの表情、
露店で遊ぶ子どもたちの笑顔、
温かい目で見守ってくれる近所の方々。
これを自分たちが創ったんだ。
日が落ち、ライトアップされたステージを見て、
なんとも言えないような気持ちになったのは覚えている。
自分たちが創り上げてきた充実感。
イベントが終わることの寂しさ。
そして、明日から。
明日から日常が始まる。
しかし、
それはもう今までとの日常とは、
またちょっと違う日常になることは、
胸のワクワクが教えてくれていた。