どうも。
ビジネスアーティストの永田武です。
いつもランチに何を食べるかは、彼女と二人で相談しながら決めるのですが、
8割は『甘いやつ』という応えしか返ってこないため、
最近は私が独断と偏見で決めています(笑)
その日は天気がよかったので、
起業家仲間がおススメしていた青山の有名イタリアン『アントニオ』へ行ってきました。
事前に連絡して、車いすが大丈夫か聞いてみたところ、
『入り口に段差はありますが、スタッフがお手伝いします』
とのこと。
店内に入ってみると、天井が高く非常に居心地がいい。
もちろん出てくる料理も評判通り絶品。
自分でシゴトをするようになって、嬉しいことの一つは、
『いつでも気にせずニンニク料理を食べれる』
ということ(笑)
※会社勤めの時は結構気を使っていたので……。
美味しい美味しいいいながら二人ではしゃいでいると、
店員さんが『せっかくですので写真撮りましょうか?』と声をかけてくれました。
せっかくだから~とパチリ。
こういうちょっとした優しさが、お店の方針なのか、
それともスタッフ個人の気遣いなのかはわかりませんが、
彼女と一緒にいるようになって、そういった『優しさ』に触れる機会が多くなりました。
彼女と付き合うようになってまず思ったのが、
『人って思った以上に優しいんだなぁ』
ということ。
街で車いすを押している時、
エレベーターに乗る時に開くボタンを押していてくれてたり、
建物に入る時にドアを支えていてくれたり、そんな些細な優しさです。
その小さな優しさで本当に助かることが多くて、
私自身、心から『ありがとう』って感謝できるんですよね。
よく『東京の人は冷たい』とかって言うじゃないですか。
それってちょっと違うなって思っていて、
冷たいんじゃなくて、自分の優しさを使うきっかけがないだけなんですよね。
この街は、人やモノや情報が多く溢れかえっていて、
それぞれ1人1人が自分の優しさを使うタイミングを逃しているだけっていうか。
『田舎の人は温かい』と言われるのも、
田舎は人やモノや情報が東京に比べて極端に少なくて、
目の前で困っている人がいたら、無意識に自分が当事者だと思うからです。
都会だと、『誰かがやってくれるだろう』ってなりがちなだけで、
田舎に行って、周りに誰もいない状態で目の前で人が倒れたら、
ほとんどの人はスルーせずに、声をかけたり助けたりすると思いません?
以前こんなことがありました。
彼女が『○○のラーメンが食べたい!』と言ったので、
そのラーメン屋さんに行ったのですが、あいにく入り口に段差があって。
段差が1段だったり、広い段差だったらいいのですが、
アントニオのような普通の階段のような段差だと、車いすじゃ登れないんですね。
ただ、
そのラーメン屋さんは2段だったので、気合と根性で車いすを持ち上げて(笑)
そしてそのカウンターだけのお店に入り、
二人でラーメンを食べて、満足してお会計を済まそうとした時。
『あんたら、お金はいいよ』
と、お店の大将が言いました。
てっきり大将がサービスしてくれたと思ったのですが、違ったんです。
『さっきそこのカウンターにいたサラリーマンがさ、あんたらの分も出してったから』
確かにカウンターにサラリーマンの男性がいて、
私と彼女が食べている最中に出て行きました。
けど、会話どころか目も合わせていません。
そんなサラリーマンが、見ず知らずの30代カップル(笑)にラーメンをごちそうしてくれたのです。
これって同情だと思いますか?
『若いのにかわいそうに……頑張ってね……』
っていう、私と彼女に対する同情だと。
ぶっちゃけそれはそのサラリーマンの方にしかわかりません。
そして、
私と彼女は別にそれを同情でもいいなって思うんですよ。
どんなことであれ、我々がきっかけとなり、その人の中の温かいものが引き出され、
結果として、私も彼女もその気持ちの温かさに感謝をしています。
これがもし、彼女一人だったとしたら、もっとあからさまな同情に見えるだろうし、
私一人だったとしたら、なにか裏があるように見えると思うんですよね(笑)
二人一緒で明るく楽しそうにしているからこそ、
それをきっかけにストーリーを持つ人が増える。
サラリーマンの方も、
『いや、今日帰りにラーメン食べてたらさー』
って、帰って奥さんに話すかもしれない。
それによって、その夫婦に少しだけ優しい気持ちが生まれる。
誰かに話すにせよ話さないにせよ、
そのサラリーマンの中に
『ラーメンのスープよりちょっとだけ温かいストーリー』
が生まれたのは間違いないんです。
そのきっかけを生み出すのって、
悪いことじゃないと思うんですよね。
そういう意味で、
私と彼女の存在は、人の優しさを引き出すチカラがあります(笑)
どんな状態でも、
二人一緒に明るく楽しく生きることができている今に感謝です♪